WinMXとかWinnyとか、日本ではろくな扱いを受けていないP2Pですが、海外ではけっこう真面目に議論されてるんですよというブログ。
以下の文章は、TorrentFreakの「Australian Pirate Party Gets Approved and Russians are Denied (Again)」という記事を翻訳したものである。
原典:TorrentFreak
原題:Australian Pirate Party Gets Approved and Russians are Denied (Again)
著者:Ben Jones
日付:January 22, 2013
ライセンス:CC BY
今週は海賊党にとって悲喜こもごもの一週間だった。2つの国で政党の認可を受けられるか否かが決定された。オーストラリア海賊党は最高の一週間を過ごし、ロシア海賊党は法務省に再び「nyet(ノー)」を突きつけられた。
世界にはある種の対称性がある。世界の一方が昼なら、一方は夜。さらに大きな違いは、一方の半球が夏なら、もう一方は冬。まさに今、夏真っ盛りの南半球では、輝く太陽がオーストラリアの海賊たちを照らした。
地球の反対側の仲間たちがMegaのローンチを祝っている中、オーストラリアの海賊たちはオーストラリア海賊党が政党として認可されたことを祝った。
オーストラリア海賊党の政党登録は1月14日までの異議申請期間が終了した。その間、彼らは著作権団体からの悪意ある、またはいい加減な意義を避けるべく平穏を保った。そうして1月15日、彼らは正式な政党となり、党員の受け入れを開始した。
オーストラリア海賊党の創設者ロドニー・サコウシは、オーストラリアに海賊党が必要な理由を強く主張している。
「首相が内部告発者や出版者を裁判もなしに犯罪者呼ばわりし、2年にわたってインターネットのアクセスログを保持しようとしている。また、主体性のない外交官や官僚によって不当な貿易協定が締結され、ポリシー・ロンダリングが行われている。海賊が議会に進出すべき理由として、これ以上のことがあるだろうか。」
総選挙は8月ごろに行われることになっている。
南半球が夏を謳歌する一方で、北半球は冬――厳しい冬で知られるロシアには、寒風が吹きつけていた。
ロシア海賊党は、幸運をつかむことができなかったようだ。一昨年、ロシア海賊党は「名前が悪い」として、政党登録できなかった。法務省は「海洋犯罪」を助長すると判断した。ロシア海賊党はこの決定を覆すよう裁判を起こしたが、2011年7月、法務省を支持する判決が下された。
そして2012年、法改正により(日本語記事)、ロシア海賊党は再び政党登録申請の機会を得た。それに伴い、彼らは2012年6月30日、式典を開催した。しかし、今回も同じ結末が待っていた。法務省は「党が目指す目標および目的に合致しない『海賊』という語を用いている」として、再び申請を却下した。
「これは冗談ではありません。このような決定が高いレベルで行われているのです。法務省は考える頭がないのです」と党議長のパーヴェル・ラスドフは語った。
しかし、海賊党インターナショナルがロシア・カザンにて年次会議を開催すると決定したことで、いささかの励ましがもたらされ、しおれた魂を再びたぎらせ(そして他の海賊党を鼓舞し)、次の戦いにむけて党として結束を固めるかもしれない。
一つ確かなことは、海賊党は世界中の政治的な権威を逆撫で続けているということだろう。
ロシアの場合は、そもそも政党登録のハードルが高くて、法改正後もなんだかんだで高いってことなのかな。
ただ、The Voice of Russiaの記事を見ると、
党の登録が理由もなしに役人によって拒否されることも不可能となっている。法務省は政党登録を退ける場合、何が不足しているかを示し、その箇所の修正に3ヶ月の猶予を与えねばならない。
とある。「名前が悪い」と言われたなら、別の名前にすれば通るのだろうか……。まぁ、海賊党のアイデンティティが損ねられるから飲めない条件ではあるんだろうけど。
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